サステナビリティ
「貢献」「研鑽」「継承」の理念を軸に、社会の一員として、ものづくりにおける循環型サイクルに貢献します。
サステナビリティへの考え方
当社は、「貢献」「研鑽」「継承」という3つの理念を柱とし、大手電機メーカー・鉄鋼メーカーの工場等で使用される大型産業用モーターのメンテナンスやカスマイズ製作を中心に取り扱う企業です。昭和初期の創業以来、祖業である電動機・変圧器の修理事業領域を拡大し、大型モーターのメンテナンス領域においては国内でトップクラスの実績がございます。2000年代からは「日本のものづくりを支える力になる。」をコーポレートスローガンに掲げ、顧客に求められる品質水準をクリアしながら持続的な事業成長を目指し組織基盤を固めてまいりました。
しかし昨今、さまざまな経営のリスクも顕在化しています。世界人口は爆発的増加の途上にありますが、日本国内、特に地方においては生産年齢を含む人口減少が深刻化。顧客であるナショナルクライアントから長年にわたり信頼を受ける独自のモーターメンテナンス技術は健在ですが、特に労働力確保の面で、中長期的には事業の継続すらも危ぶまれる潜在的リスクを抱えています。また一部バイヤーからのSAQも始まっており、ステークホルダーからの期待に応えながら社会の一員として責任を果たすべく、事業活動のあり方を見直す時期が来ていると感じています。
企業として持続的に成長するためには、「社会における価値の創出」と「事業の成長」の両輪を共存させることが望ましいと考えています。本来的なサステナビリティ戦略とは、自社が社会に与える正負の影響を認識し、改善へのプロセスを全社的に推進していく道筋だと認識しており、その意味ではまさに企業活動そのものであると考えています。
ステークホルダー及びマテリアリティ、コミュニケーション手法の特定プロセス
重点的に取り組むべき事柄(マテリアリティ)と手法の策定にあたっては、以下のような手順で実施しました。
- ①外部コンサルタントと共に社内外のステークホルダーを幅広く洗い出し、起こりうるリスク・機会の影響度や発生可能性を加味して優先度の高い一次ステークホルダーを絞り込み。 →「顧客」「従業員」「サプライヤー」、そして教育機関を含む「コミュニティ」という1次ステークホルダーを特定。
- ②ステークホルダー・エンゲージメント・テーブルに落とし込み、ステークホルダーごとの期待や懸念に応えるためのコミュニケーションの方法や頻度を規定。
また、サステナビリティ戦略の構築にあたっては、国際的原則やガイドラインを以下のように活用しています。
- 国際規格であるISO26000の「7つの原則」を基本的概念として踏まえ、GRIスタンダードを参照
- 「持続可能な開発計画目標(SDGs)」において世界共通の時間軸となっている2030年をゴールに設定し、バックキャスティングで目標およびKPIを設定。(SDGsコンパスを参照)
- 情報開示に関しては、非財務報告の国際基準であるGRI(グローバル・レポーティング・イニシアチブ)の「サステナビリティ・レポーティング・スタンダード」をはじめとした、国内外の報告基準に沿った情報開示に努めます。
マテリアリティとアクションプラン
各ステークホルダーにおける機会とリスクを洗い出した上で、マテリアリティ(重点課題)とアクションプランを抽出。主力事業である電動機修理・オーバーホールによる資源リユースをはじめ、循環型社会への貢献と持続的な企業成長に向けたプロセスを明確化しました。
マテリアリティ 品質の確保と技術継承
- 2030年にめざす姿
- 世界水準の品質管理体制による顧客エンゲージメントの確立
- 品質管理の向上と技術伝承に向けた取り組み
- 研修プログラム実施によるモーターメンテナンス技術の継承
- 貢献するSDGs
マテリアリティ 人材の確保と育成
- 2030年にめざす姿
- すべての社員が、自分らしく、やりがいをもって働き続けられる職場
- 働き方改革の推進
- 就労時間の適正化とワークライフバランスの確保
- 従業員サーベイの定期実施(最新ニーズの把握と対応)
- 貢献するSDGs
マテリアリティ 循環型社会への貢献
- 2030年にめざす姿
- 環境規制の早期対応体制の確立
- カーボンオフセットの推進
- 環境アセスメントへの主体的コミットメント
- 工場稼働における環境負荷低減
- 貢献するSDGs
マテリアリティ 地域コミュニティとの共生
- 2030年にめざす姿
- 地域社会と共生し、信頼される法人
- 情報セキュリティ管理の徹底
- 地域社会とのコミュニケーション強化
- 貢献するSDGs
推進体制
サステナビリティ推進のリーダーである管理部長による統率のもと、外部コンサルタントと協働し、各部署、各工場の責任者と連携をとりながら社内外で実効性をもって進められるよう以下のような体制を構築します。
- 代表取締役社長がサステナビリティマネジメント全体についての最高責任と権限を有し、サステナビリティマネジメントの有効性について責任を担います。
- 代表取締役社長のもと、管理部長をリーダーとしてサステナビリティ推進チーム(性別、年齢等の多様性を担保して人選)を発足し、部門を横断してグループ全体のサステナビリティマネジメントを推進します。
- サステナビリティ推進チームは、サステナビリティに関する中期計画を策定し、会社全体の経営計画として取締役会の承認を受けます。その後は年度ごとにサステナビリティマネジメントにおける進捗状況や課題について取締役会へ報告します。そこで得られた助言や意見をふまえながらマテリアリティを定期的に見直し次の行動計画に反映することで継続的なサイクルにつなげていきます。
日々の業務においても、経営マネジメント層と現場社員の双方が「社会における価値向上」に向けたプロセスの重要性を認識し、全社的な取り組みとして適切に行動していけるようコミュニケーションを重ねてまいります。